すんげぇ捕食音の主。「梅雨の名残のランカー狩り」【後編】

前回の釣行で聞いた、そりゃすんげえ捕食音。

何十年も鱸を狙ってれば、その音のこだまで判る、絶対でっけえ…間違ぇねぇ…それを狙ったエクスパンでの釣り回でキャッチしたのは、予想外のサイズだった、ちいせえw

そこにいたのは…でけぇ川鱸。梅雨の名残の「ランカー狩り」【前編】

こいつじゃねえ、ありゃまだこの流れの中に居る…、んが!その日から暫く梅雨中の日照りが続いた。これじゃ釣れるもんも釣れぬ、頑張ったって無理無理、寝てるのがマシ。と、数日そいつを放っておいた。そうすりゃ無駄にプレッシャーも掛からんろ…と。

そして遂に雨が降った、それも強烈に。流れは強く、やや濁流に近くなった。

この流れでアレを掛けたら、場のガチャガチャ具合もあって、マリノ80Mやエクスパンじゃ制御不能になる、そもそも鮎を喰ってるなら、一撃必殺、でけえルアーを投げるべきだ。

そこで選んだのはブリストコモド75H、グラップラー301HG、そしてWコークの組み合わせだ。これなら日本で捕れない鱸は居ない!と無駄に自信があるセット。

先日「あの音が聞こえた場所」に、早朝の土砂降りの間隙をついて立つ。

川はダクダク寸前、濁りの入った流れと、まだ澄んでいる流れがある。あの分かれ目があのピンに掛かったら喰うだろうなー、と眺めていた矢先、正にその場所で水柱が上がった。やっぱりだ!奴ぁあそこに付いている!

その捕食から数分待った。長い長い数分間。

今だ、今投げろ!と、心の中から何かが伝えてくる。キャスト一閃、75H&グラップラーの組み合わせは、Wコークの重量をものともせず、柔らかーく、ポチャン…と流れに落とした。

目立つカラーを選んだ、目視でルアーを追う為に。泳ぎ出し、クネクネ~っとアクションしたコーク、その真下から突如現れたでかい口。バゴーン!と朝靄の中に鳴り響く音。

これだよこれ!こんな釣りが楽しいんだ!

フッキングを叩き込み、水面を割ってテイルウォークにエラ洗いと、大暴れするデカブツを、強いけどしなやか、柔軟な筋肉のようなコモド75Hがいなし、そして、今年イチのカッコ良い川鱸は、手に握ったボガグリップに掴まれた。

また一つ、鱸屋の夢のような記憶が刻まれた、そんな朝のできごと。

しかし撮影最中に来たゲリラ豪雨が、僅か4枚しか写真を撮るのを許さなかった。

けど、それで良いんだわ。

記録より記憶、写真より脳内。本当に大切なモノは、形を成さなくても良い。だから釣り人はまた釣りに行く。なんか大切なモノを求めに。

【タックルデータ】
ロッド:BRIST comodo7.5H(Fishman)
リール : グラップラー301HG (シマノ)
ライン : オシアジガーMX4 3号(シマノ)
リーダー:HDカーボン8号(DUEL)
ルアー: WCORK130(Fishman)
フィールド:新潟県
魚種:鱸
アングラー:西村均

BRIST comodo7.5H


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WCORK130


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