【Fishman新製品】長尺ライトルアー遠距離砲!Fishman Beams inte9.8L発売前徹底インプレ

Fishmanテスター土屋きゅうり秋新製品”Beams inte9.8L”の徹底インプレッション!
inte9.8Lの特徴や使用感を余すことなくお伝えします。
動画版はこちらから!

詳細スペック等は製品ページから
https://www.fish-man.com/shop/?colorme_item=186003336

ライトバーサタイルな特徴

inteシリーズといえばメバルやアジングがメインになってくるようなライトプラグの扱いに特化したロッドでしたが、
この”inte9.8L”はルアー対応幅2~20gと結構重たいルアーまで対応できるライトバーサタイル機!

下限2gと記載がありますが、既存inteシリーズと比べると3g以下の快適度はさすがに下がります。

テーパーデザイン


テーパーデザインはレギュラーテーパー、ただし通常のレギュラーファストのようなベリーの頭から一気に固くなるようなテイストではなく、全体的にしなやかさを残しつつ低負荷時(軽量ルアー等)はベリーの始めあたりが支点になってルアー操作がしやすいようになっています。
※ライトルアーのキャスト性能と操作性に振っているセッティングのため、強い入力の必要な100mmクラス以上のミノージャーキング等をする際は少しベリーパワーが足りなく感じるかもしれません。

グリップ長


ロッドの操作性を担う要素のひとつとしてグリップ長さです。
公式スペックでは48cmと記載がありますが、Fishmanの公式グリップ長はリールシートの先端からエンドまでの長さです。
ですが皆様が操作性で参考しやすいグリップ長さとはトリガー下もしくはリアグリップの始めからエンドまでの長さかと思います。
というわけで実測したところ、トリガー下~エンドで38cm、リールシート下~エンドで36.7cmでした!
この長さはロングキャストを意識しつつ、操作性を損なわないギリギリのグリップ長となっています。
※動画内ではリールシート下~エンドで38cmと解説していますが、上記でお読み替えください!

ガイド内径


既存inteシリーズはガイド内径が小さいマイクロガイド搭載機でしたが、98Lに関してはマイクロガイドではなく余裕を持った内径の大きめなガイドを搭載しています。
製品ページでは16lbが余裕と記載ありますが、個人的使用感では30lbフロロリーダーで全ガイドを通すセッティングにしても干渉感はありませんでした。(焼コブなしのFGノットを前提とした場合)
かなり色々なことができるブランクス性能なのでリーダーも太めにできて更に汎用性を高めております!

ベンドカーブ

口頭解説ではブランクス性能がわかりづらい!そんな皆様のために100g、500g、1kgのウェイトをロッドに背負わせたベンドカーブをご紹介。
静止画で収束の速さは表現できませんのでこちらは動画内をチェック!
それではまず100g。

テーパーデザインの部分で解説した低負荷時はレギュラーファストという部分がコレ。
低負荷時はベリーの頭の部分が残って操作の支点になり、高い操作性を出すことができます。

そして500gですが、これがテーパーを文章で説明しにくい部分で、軽量ルアーを投げやすいということは軽いルアーでも竿全体を曲がらなければならないので、しなやかでありながらレギュラーファストのテイストを残すという絶妙なテーパーセッティングになっております!

最後は1kg。Lロッドに対して1kgのウェイトは少し重めですが、、、まだ余裕のあるリフト。このパワーがあれば遠投先で不意の大物が掛かっても安心してファイトすることが可能です。

おすすめのリール・ラインセレクト


【リールセレクト】
inte9.8Lに合わせるリールは”ライトバーサタイルなリール”がマッチします。
ここまでで記載してきた通り、9.8Lは”ライトルアー特化”ではなく、”ライトバーサタイル”なロッド、ということはいわゆるベイトフィネス機を乗せるよりもライトルアーを投げられつつ飛距離も稼げる機種がマッチするのでベースラインは”スプール径32mm~34mm”の機種がおすすめです。
僕が普段使っている機種だとピン撃ちでなければ3gもキャスト可能でSVBOOST搭載で遠投もできるエントリー機・25タトゥーラSVTWや超浅溝スプールで比較的軽量ルアーも得意な34mm径・シルバーウルフSVTWがメインどころです。

ただーし!隠し要素(?)として下限を10gオーバーにして”スプールの軽い(これすごく重要)37、38mm径のリール”を遠投特化的に使用するのも面白いです!通常はしなやか系のロッドは大口径リールに必要なルアー初速を稼げず飛距離が出せないので使わないところですが、9.8Lはしなやか系でありながら張り・収束の速さとロングレングスがあるので結構ルアーの押し出し力が強いという特徴があります。
なのでスプール重量が軽めな機種であれば必要な初速を確保できるため10g~20g(20gを超えてくると投げづらくなってきます)の遠投特化型セッティングであればこの運用も非常に面白いです!ちなみに僕はIMZ200を使用しています。

【ラインセレクト】
ラインセレクトはガイド径の部分でも記載しましたが、かなり余裕のあるガイドセッティングになっています。
なのでラインセレクトはあまりを気にせずロッドの特性に合うセッティングであれば用途に合わせて好きにセッティングしてよいかと思います!
ただし、例えばこのロッドを使って2oz主体で投げるから4号PEに40lbのリーダーを組む、みたいな9.8Lの特性を無視したセッティングはなしでお願いしますね。

実投・軽量ルアー部門

ロッドの解説はこのくらいにして実際に投げたらどれくらい飛ぶの??という部分ですよね!
今回は軽いルアー主体+20gジグの遠投で飛距離を測りました。
測り方はシンプルにPROXさんのデジタルデプスカウンターを使用します。
タックルセッティングは軽量部門とジグ遠投部門でチェンジします。

【軽量タックル部門】
タックルデータはこちら

実投環境は3M~4M程のやや向かい風でライトルアーの飛距離に大きく影響しました。
軽量ルアー実投部門で今回は軽量ルアーの快適なキャスティング性よりは飛距離を重視してリールはベイトフィネスや軽量ルアーが比較的得意なスプール径32mmのリールではなく、34mm径ながらラインキャパが少なく軽量ルアーもそれなりにいけるシルバーウルフSV TWををセレクト。

・BlueBlue ゼッパー40F 2.5g

軽いしリップついてるしキツイ!というのが所感。まあ投げてみます。


ゼッパー40F2.5gは最高で24.8m!状況がよければ30m超えも狙えそうなところ!この結果を見ると2g台も全然運用可能なのでアルファスBFなどのやや遠投に振った30mm径ベイトフィネスリールを付けてアンダー8g程度の遠投性能だけに振ったセッティングなども結構面白いかもしれませんね!

・Pickup ノガレ120F 6.5g

9.8Lをバチ抜けに使いたい方向け、細身で長いフローティングペンシルで風の抵抗をかなり受けて姿勢が崩れやすいので風が強い日はキャスト難易度激高なノガレ120F。
でも釣れるからねぇ、、、これが投げられないとねぇ、、、


正直かなりブレーキ設定に迷いましたが、、、飛距離27m!向かい風でこれなら充分でしょ!
ノガレをバチ抜けで使用する際は引き波の特徴的にも風が強い日はあまり使わないですし、無風時なら30mは余裕で越せそうなリザルトです。

・DUO BayRUF リプラッシュ62F

シーバスやチヌ狙いの足場が高い場所や沖のボイルに向けて小型トップウォータープラグを遠投するシーンなどで使用することも想定してチヌトップ用プラグ、リプラッシュ62F。


比較的飛ばしやすいルアーですが、やや向かい風で38.9m!ということは無風時や追い風なら50m超えも全然見えてくるリザルト、、、やはりライト遠距離砲は侮れませんね、、、!

【実投・遠投部門】
さてライトルアーを遠投できることはまぁ9.8Lなんですから予想の範囲内、では20gジグの遠投はどうよ?
遠投部門はおすすめリールで記述した”限定的なロングキャストリール設定”でいきます。
タックルデータはこちら

・DUO ドラッグメタルキャスト20g

だいたい快適上限がこの20g程度。SLSJなんかもやりたい人もいるよねー!ということで20gジグを遠投していきます。


81.6m!向かい風でこのリザルトですよ?追い風なら100m砲いけますがな。

最後に

いかがでしたでしょうか?
ライトルアー特化というよりはライトバーサタイルであり、遠距離砲でもあるというこのBeams inte9.8Lのいろはがお伝えできたのではないでしょうか?
展示会などで振った印象と実際投げた印象がかなり違うロッドなので、フィッシングショー等で触った方はこの記事や元動画を見てから判断して頂いたほうがよいかと思います。
正直開発に関わっていない僕も初めてこのロッドをフィッシングショーで触ったときの印象と実際に投げた時の印象が全然違う面白いロッドでございました!

是非この記事と元動画を参考にしてみてください!(よかったらチャンネル登録も、、、笑)

筆者:テスター土屋きゅうり